お悩み相談

【体験談】イップスで野球を辞めたい人へ【辞めても余計に苦しい】

相談者さん
相談者さん
イップスで悩んでいて辛いです。
もう野球を辞めたいです。

僕自身も現役で野球をやっていたイップスで悩み、高校時代、大学時代に何度も「辞めたい」と思ったことがあります。

そして一度野球から離れた時期も経験したこともあります。

しかしイップスの状態で野球から離れても苦しさから解放される訳ではありませんでした。

  • バッティングセンターのストラックアウトで的に全く当たらない
  • 仲間と草野球など遊びに行くのに消極的になる
  • 野球部の仲間と気まずくなる
  • 彼女や子どもとのキャッチボールがやりたくてもできない
  • 人が野球をやっている姿を見て「自分も投げれたらな」と羨ましく思う
  • 性格もネガティブになり人間関係も避けがちになる

など、たしかに野球の練習や試合というプレッシャーのかかる場面からは解放されるかもしれませんが、それによって生まれる苦しさもあります。

そこで今回は、イップスで辞めたいと感じた時にどうするべきかについてお伝えしていきます。

本記事の内容

  • 辞めることで後悔することも増える
  • 辞めると余計に苦しい理由
  • 「辞める」ではなく「休む」は大切

筆者について

現在日本イップス協会に加盟し、イップストレーナーとしても活動と研究を行なっています。

その中でイップスは精神的、技術的に正しい知識とケアをすることで乗り越えることができるものだと理解を深めました。

今現在、イップスに悩み「辞めたい」と感じている人の参考にしていただければと思います。

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
もちろん決して「辞めてはいけない」ということではありません!

イップスの症状・原因は人それぞれです。

「こうすれば必ず克服できる!」といったものでなく、その人の状況に合わせたケアが必要になります。

あくまで参考にしていただければと思います。

 

【体験談】イップスで野球を辞めたい人へ【辞めても余計に苦しい】

先日このようなご相談がありました。

実際のご相談

現在23歳です。

外野手をやっていて高校入学当初からまともにボールが投げられなくなりました。

 

カットに投げるのも叩きつけてしまったり、バックホームにもゴロのような送球をしてしまいます。

ファーストを守ることもありましたが、塁間を投げることができず、毎回ボール回しなどが恐怖でした。

 

それでも高校3年間はチームのサポートに回りながらなんとか終えることができました。

自分としては野球をやることが怖くて辞めたかったのですが、

大学進学がスポーツ推薦でしかもらえず、仕方なく大学でも野球を続けました。

 

大学の部活でも投げられるようにはならず、どうしても辛かったので野球部を途中で辞めました。

野球をやめたら楽になるかと思って家族やチームメイトの反対も押し切ってやめたのですが、

辞めても心の中からイップスのことが消えず申し訳なさも感じ余計に苦しくなり鬱のようになって引きこもっていました。

 

今は別の仕事をしていて野球をすることはなくなったのですが、

やはりいろんな人に迷惑をかけてしまったことが引っかかり心の中にどこか苦しい思いがあります。

性格も人と会ったり話すことが億劫になり避けるようになりました。

 

思い返すと中学の頃から、ピッチャーをやっていてその頃はイップスという言葉を知らなかったのですが、

バント処理など思い通りに投げられないと感じることがありました。

高校で外野をやるようにしたのもピッチャーが嫌だったからです。

 

小学校、中学校では選抜チームにも選ばれるくらいの実力はありました。

でも高校では小学校の頃よりも下手に感じていました。

 

もともと性格は引っ込み思案でおとなしく、幼い頃は父親が怖くて怒られないようにと思いながら野球をやっていました。

野球から長い間離れていましたがなんとかできればと思い連絡しました。

昔の僕
昔の僕
本気でイップスで辛いと辞めたくなる気持ちは痛いほどわかります…

辞めても苦しい理由

体験談としても言えますが、イップスで辛い時に辞める選択を取っても楽にはなりません。

イップスになる人は、

  • 真面目
  • 責任感が強い
  • 優しい
  • 思いが強い
  • 神経質

などの特徴がある人が多いです。

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そのため、辞めた後も

  • チームメイトになんて思われてるかな
  • 本当はこうなりたかった
  • 申し訳ないな

と辞めてしまったことに対する後悔を感じたり、目指すものを失い全てにおいてやる気がなくなってしまうこともあります。

そもそもイップスは野球などのスポーツに限らず、日常生活の中でも起こりえることなので、野球の中では悩まなくなっても私生活の中で別なことに対して同じように悩むことがあります。

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「まあいっか」
「切り替えよう」

など多少適当な考えの人であればそんなことは気にしないのかもしれませんが、そもそもそういう人はイップスにはなりません。

昔の僕
昔の僕
なんで適当にやっているアイツは投げれるんだ…

自分がどうしたいのかが一番大事

今回の相談者さんの場合だと、幼い頃から父親が怖くていわゆる「やらされている」ような形であったり、進学の関係で仕方なくやっていたということです。

そのように、自分が本心から「やりたい」と思っていない状態で続けることは苦しいです。

本来、本当に自分が心からやりたいことに対しては、ワクワクした感情になり、自然に体が動くものです。

しかし、やらされている状態だと、本心では「やりたくない」と感じているので体はいやいや動いているのです。

昔の僕
昔の僕
今日も練習いやだな…とか、雨降らないかな…って考えていました

逆に自分が「新しいことに挑戦したい」という思いがあるのであれば、辞めることもいいと思います。

それはポジティブな挑戦です。

イップスはサインであり、今の生き方、考え方、体の使い方など何かが自分にあっていないことを教えてくれているものです。

その中で、もしかするとこの生き方よりもこっちの方が能力を発揮できるというサインである可能性もあります。

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
イップスは心や体からのサインです!自分が変わるタイミングだということに気づくことで成長するきっかけになります

休むことは大切

イップスで辛い時には、まず休むことも大切です。

辞めたいとまで考えるほどに辛いときは心も頭もいっぱいいっぱいの状態です。

そんな状態で練習をしても身につきませんし、ミスをすれば余計に苦しくなります。

経験上、辛いときはどうやったら暴投せずにボールを投げられるかなど、1つのことしか考えられず、狭い視点で物事を考えてしまいます。

しかし、ふと野球から離れてみたり、誰かに相談すると、自分が悩んでいたことが実は対したことがないことだということに気づいたり、違った観方ができるようになるものです。

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
余裕がないときは一度立ち止まって休んでみましょう!

実際の回答

ご相談いただきありがとうございます。

 

現在は野球を離れておられながらもご相談いただいたことからは、

過去の辛い経験や苦しい思いをなんとかしたいという思いが伝わってまいります。

意識されるようになったのが高校入学の頃からということですので、

長い間辛い思いをされていたのではないでしょうか。

 

思い通りに投げれずに野球をすることに対して恐怖心を感じたり、過去の自分よりも下手になったと感じてしまうのは辛いですよね。

中学の頃から傾向はあり、高校入学時に思い通りに投げられなくなったとのことですので、

もしかすると、環境の変化や周囲の人間関係の変化などに不安や緊張を感じることがあったのではないでしょうか。

 

小学校、中学校で選抜に選ばれたり、スポーツ推薦で進学されていたということからはAさんはもともと高い実力をお持ちだったのだと感じます。

そのため周囲のレベルも高く競争が激しいなどのこともあったのではないでしょうか。

 

またご自身では野球を辞めたかったけども仕方なく続けられたことや、

幼い頃にお父様に怒られないようにやっていたということからは、

どこかやらされていたようなお気持ちもあったのではないかと感じられます。

 

本心から野球を「したい」ではなく、「しなければいけない」と感じていたのではないでしょうか。

 

高校ではお辛い状況の中でもサポートに回って頑張られていたり、

辞めたことに対して今でも迷惑をかけて申し訳ないと感じるということからは、

Aさんの周囲への気遣いや優しさ、責任感が感じられます。

 

「迷惑をかけたくない」「〇〇と思われたらどうしよう」「嫌われたくない」などの思いから

無意識に人と話すことや会うことも避けてしまっているのではないでしょうか。

 

ご家族やチームメイトの反対も押し切って辞めたことは、それだけ心身共にいっぱいいっぱいだったのではないかと感じられます。

鬱のようになり引きこもっていた時期があったものの、現在はお仕事をされていらっしゃるようですが、

身近な方に悩み事を相談されたりはされていらっしゃいますか?

 

「人に迷惑をかけたくない」「迷惑をかけることが申し訳ない」と感じるお気持ちもあるかとは思いますが、

苦しいときに人に頼る、相談するということは決して悪いことでも恥ずかしいことでもありません。

 

そして乗り越えるためにはまず受け容れることが大切です。

 

野球から離れておりながらもこうしてご相談をいただいたことは、

本心ではもう一度野球を楽しみたいという思いの表れではないかと思います。

 

過去に迷惑をかけてしまったことも、思い通りにいかなかったことも全て受け容れ、

その上で自分がどうして行きたいのか、どうなりたいかが明確になった時に乗り越えるきっかけが掴めるのではないかと思われます

 

もしお辛い状況が続くようでしたら、当所でも初回の相談は無料で行っておりますので、一度お越しになってみてはいかがでしょうか。

詳しいお話も聞いた上で乗り越えるお力になれれば幸いです。

 

まとめ
  1. イップスで辞めても楽にはならない
  2. まずは一度休むことが大切
  3. 辞めずに諦めなければ必ずイップスは乗り越えられる
  4. もし心から「やりたくない」と感じた場合には他の道に進むのも悪いことではありません

 

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