お悩み相談

近い距離のイップスを克服する方法とは?【2つの対処法とその理由】

相談者さん
相談者さん
近い距離が投げれません。
遠い距離や全力で投げる時は問題ありません。
どうしたら近い距離を投げられるようになりますか?

今回はこのようなお悩みにお答えしていきます。

  • 外野からカットに投げるのができない
  • 近い距離だと叩きつけたり抜けてしまう
  • ピッチャーのバント処理ができない
  • キャッチャーからピッチャーへの返球ができない
  • ボール回しが苦手

イップスになると辛いのがこのような近い距離ですよね。

僕も現役時代は塁間ぐらいのキャッチボールが一番苦手でボール回しが特に嫌でした。

昔の僕
昔の僕
思い出すのも嫌です…

思いっきり投げる時は大丈夫なのになぜかあの中途半端な距離だとコントロールが効かなくなるんですよね。

そこで今回は、近い距離が投げれない理由とその対処法についてお伝えして行きます。

  1. 「目の使い方」を覚えると近い距離でも自然な体の動きができるようになる
  2. 近い距離が投げれない人は人間関係でも近い距離の人に言いたいことが言えない人
筆者について

現在イップストレーナーとして活動、研究を続けています。

「近い距離が投げられない」と実際に悩んでいる方が投げられるようになる姿を見る中でその理由と対処法について理解を深めました。

キャッチボールやボール回し、ピッチャーへの返球やカットマンに投げる時など近い距離を投げることに不安を感じている人は参考にしてみてください。

イップスの症状・原因は人それぞれです。

「こうすれば必ず克服できる!」といったものでなく、その人の状況に合わせたケアが必要になります。

あくまで参考にしていただければと思います。

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
それでは見ていきましょう!

近い距離のキャッチボールが投げられない

先日このようなご相談がありました。

実際にご相談

草野球チームに入って一年ちょっとたちます。全くの素人です。

特にキャッチボールの最初の方や近距離でのちょっとしたキャッチボールが上手く出来ません。 抜けたりひっかけたりばかりです。

始めた頃から上手くいきません。自分的には萎縮してしまって相手に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

チームのみんなに迷惑かけないようになりたいです。

とにかくキャッチボールがまともにできるようになるのと、練習中でも試合中でも萎縮しない自分になりたいと思います。

昔の僕
昔の僕
投げられないと自分が悔しいだけじゃなくみんなに申し訳ないと思ってしまいますよね…

プロでも近い距離が投げられない選手は多い

近い距離が投げられないイップスの人はプロの選手でも多くいます。

例えば、150km以上のボールを投げるピッチャーでもバント処理などの近い距離が投げれずに、必ず一塁に下からトスするようにしている選手もいるのです。

全く野球をやっていない人からすると簡単そうに思われますが、近い距離の難しさ、怖さはイップスを経験した人でないとわからないものです。

近い距離が投げられない理由

近い距離が投げられないのはなぜなのでしょうか?

イップストレーナーNaoki
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まずは理由から理解しましょう!

理由を理解することによって、こういう理由だからうまくいかない、こうしたらうまくいくというのを自分でわかることが大切です。

理由① 体が早く開いてしまう

近い距離が投げられない理由の1つ目としては、体が早く開いてしまうことです。

 

体が早く開いてしまう理由としては、

  • ボールを持っていることが怖いので早く離したい
  • 不安に思う気持ちから相手を両目でみようとする

などがあげられ本人としては無意識のうちになってしまいます。

イップストレーナーNaoki
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例えば、ピッチャーの場合、キャッチャーを両目でずっと見ていたり、内野手の場合は捕球後に一塁手を早く見てしまいます

 

体の開きが早いことで突っ込んだ状態になってバランスを崩したり、バランスを崩した状態のまま投げようとすることによって腕や指に無意識に力が入ってしまいます。

ちなみにキャッチャーにイップスが多いのも体の開きに関係しています。

キャッチャーは他のポジションに比べて正面を向いている時間が長いですよね。

そのため体が自然と開きやすくなりイップスになりやすいのです。

 

理由② 人間関係でも近い距離感の人に言いたいことが言えない

イップスは人間関係にも関係しています。

近い距離が投げられない人は身近な人に対して言いたいことが言えない人です。

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
例えば、家族や監督、コーチ、大切な友達など近い関係性であればあるほど本音が言いづらいという経験はありませんか?

今後も長く付き合っていく人たちのため関係性にも気を使いますし、多少遠慮してしまうということもあると思います。

しかし逆に、遠い距離感の人、つまり見ず知らずの他人などに対しては、「相手がどう思うか?」などと考えなくてもいいので気軽に接することができるものです。

またイップスの語源であるYipには「言葉を吐き出す」という意味合いもあります。

  • 「こんなことを言ったら恥ずかしい」
  • 「これを言ったら迷惑だろう」
  • 「言わない方が楽」

このように言いたいことを言わずに溜め込み、吐き出せないことがイップスにも繋がっているのです。

 

近い距離が投げられない時の対処法

目の使い方を意識する

人間の体の構造上、目の動きと体の動きは連動します。

目の動きに逆らうことは人間にとってものすごく苦痛なのです。

例えば、

右を向いてください

と言われた時に、目だけ(眼球だけ)を使って右を向くのって疲れますよね。

必ず首を動かしたり、体を捻ることで、中心で見れる位置に調整しているはずです。

イップストレーナーNaoki
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目だけ動かして見ようとするとすごく疲れます…

つまり、人間は目の動きに合わせて体は動くのです。

右投げのピッチャーの場合、

  1. 初めから両目でキャッチャーを見ないで
  2. 左足をあげて回転動作に入る時に左目で見る時間を長くする
  3. リリースに入るタイミングで右目に切り替える

という投げ方をすると自然な体の動きで投げやすくなります。

プロ野球で活躍するソフトバンクの千賀投手などの投げ方を見ても投球動作の中で一度三塁側を見るように一度目を切っているのがわかります。

これは実際にプロの選手でもコントロールを改善するために使っている方法でもあります。

野手の場合一瞬の動きの中ではありますが、ボールを捕ってすぐに一塁を向くのではなく一瞬目を切って投げることで安定しやすくなります。

このように目の使い方を覚えて、そこから上半身と下半身の動きを連動させることで自然な動きを取り戻しましょう。

昔の僕
昔の僕
投げやすいのが実感できた気がします

普段から言いたいことを「吐き出す」ことが大事

言いたいことがいえないことが積み重なり、プレーとして現れるのがイップスです。

そのため、

  • 思ったことを言う
  • 感じたことを表す

など自然体であることが大切です。

 

投げるというのは相手にぶつける、つまり吐き出す動作です。

相手に思いをぶつける、言いたいことを吐き出すというのを日常生活の中から意識していきましょう。

昔の僕
昔の僕
人に相談するって勇気がいります…

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
もちろんその気持ちもわかります!でも…

  • 自分はイップスではない
  • 誰にも頼らない
  • 大丈夫

1人で抱え込むことは余計に苦しむ原因になります。

自分のできないことも受け容れて、隠さずに相談し、吐き出すことで心の内も楽になり、乗り越えていけるものです。

 

実際の回答

ご相談いただきありがとうございます。

「申し訳ない気持ちでいっぱい」「チームのみんなに迷惑をかけないようになりたい」という言葉からは、

相手やチームに対して気遣う気持ちや、責任感、思いやりのある方なのだと感じられます。

きっと普段の友人関係から親しまれやすく信頼されているのではないでしょうか。

それだけにプレーで迷惑をかけているように感じてしまうことが何よりもお辛いことと思います。

実際にお話を聞いたり、プレーを見ないことには判断しかねる部分もありますが、

文面からは、普段チームメイトに対して言いたいことが言えなかったり、ご自身がどうしたいのかという気持ちがわからなくなっているようにも感じられます。

「上手くなりたい」という思いよりも、「迷惑をかけたくない」という思いが強いように感じられます。

野球を始めたきっかけなどを振り返り、何のためにやるのかという部分が明確になったときに乗り越えるきっかけが掴めるのではないかと思われます。

近い距離が投げられないということにつきまして、1つ技術的なアドバイスをさせていただきますと、「目の使い方」が重要になります。

人間は目の使い方に合わせて体が動きます。

相手を見るのが早くなると体は自然に早く開きやすくなります。

例えば、野球のピッチャーの場合、ずっとキャッチャーミットを見続けると体の開きが早くなりコントロールが不安定になりやすいですが、

一度三塁側を向くように目をきるとフォームが安定し投げやすくなります。

抜けたり引っかけてしまうという状況ですので、目の使い方を意識されてみると良いかと思われます。

近い距離を投げることが苦手な人は、近い距離の人間関係の人に言いたいことが言えない人です。

現状の悩み事などをチームメイトの方などにはご相談されていらっしゃいますか?

投げられないということを恥ずかしく感じ、1人で抱え込んでしまう方もいらっしゃいますが、

不安や緊張、ストレスを溜め込むことは余計に頭の中をいっぱいいっぱいにしてしまい、思い通りに体が動かなくなる要因になります。

もしどうしてもご相談することが難しいようでしたら、機会がありましたら一度当所にもお越しになってみてはいかがでしょうか。

詳しいお話をお聞きした上で乗り越えるお力になれれば幸いです。

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
正しい知識とケアでイップスを乗り越えましょう!

 

まとめ
  1. 体の開きが早いと近い距離が投げられない原因になる
  2. 近い距離が投げられない人は近い距離感の人に言いたいことが言えない人
  3. 「目の使い方」を覚えることで自然なフォームを身につけよう
  4. 言いたいことを「吐き出す」ことを日常生活から意識しよう

 

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