イップス

イップスとスランプの違いとは?【2つの違いを解説します】

相談者さん
相談者さん
イップスとスランプの違いってなんですか?
イップスやスランプから抜け出す方法はあるのでしょうか?

今回はこのような質問にお答えします。

 

スポーツをやっている人であれば、何をやってもうまくいく調子のいい時期と、逆に思い通りにいかない調子の悪い時期をどちらも経験したことがあると思います。

 

そんな時に使われる言葉として、

・イップス
・スランプ

この2種類の言葉があります。

 

この2つの言葉は似ているようで意味は少し違います。

 

簡単にいうと、

イップス=特定の状況で今まで当たり前にできていたことができなくなること

スランプ=一定の期間本来のパフォーマンスが発揮できない・結果が出ないことが続く継続的な不調

と考えられます。

 

しかし、どちらもアスリートにとっては悩ましく、辛いものという点では共通しています。

そこで今回は、イップスとスランプの違いとそれぞれの原因や対処法についてお伝えしていきます。

現在、イップスやスランプで悩んでいる人、身近で悩んでいる人がいる方の乗り越える参考にしていただければと思います。


本記事の内容

イップスとスランプの2つの違い

イップスやスランプになる原因

イップスやスランプに陥った時の対処法

イップスとスランプの違い

イップスとスランプの違いとしては大きく2つの違いがあります。

  1. 症状のあらわれる期間
  2. 動作・プレー自体ができるかどうか

 

症状のあらわれる期間

イップスとスランプでは、症状のあらわれる期間に違いがあります。

 

イップス=特定の状況で思い通りの動作ができない

スランプ=一定の期間続く継続的な不調

 

イップスは緊張する場面や過去に失敗した経験がある場面などで体が硬直し、当たり前にできていたことができなくなってしまう特定の状況でのみ起こるものです。

 

例えば、

  • ゴルフのパター
  • 野球のキャッチャーからピッチャーへの返球

などそれ以外の場面では問題なくプレーできるのに特定の状況でのみ思い通りの動作ができなくなってしまいます。

 

 

それに対してスランプは、一定期間結果が出なくなり不調に陥ってしまう、継続的な不調のことです。

 

例えば、

  • ゴルフでスコアがアベレージ80台の選手が90台が続いてしまう
  • 野球選手が10試合連続ノーヒット

などの状況を指します。

 

動作・プレー自体ができるかどうか

イップスとスランプでは、プレー自体にも違いが出てきます。

 

イップス=当たり前にできていたプレーや動作自体ができなくなる

スランプ=プレー自体はできるが本来のパフォーマンスが発揮できない、結果が出ない

 

イップスは体が震えたり、硬直してしまうことなどにより、当たり前にできていた動作ができなくなってしまいます。

 

例えば、

  • 野球選手がキャッチボールでボールを目の前に叩きつけてしまう
  • ゴルフでパターになると手が震えて握れなくなる

 

スランプの場合は、動作自体は問題なくできるのに思うようなパフォーマンスが発揮できずに結果が出ないというような状態です。

 

例えば、

  • 野球のピッチャーがどこに投げても打たれて毎試合失点してしまう
  • 陸上の短距離選手がタイムが落ちて一定期間戻らない

イチロー選手の例

 

例えば、イチロー選手は2009年のWBC17打席ノーヒットを含む、極度の打撃不振に陥っていました。

イチロー選手自身が口にしたわけではありませんが、この状況と結果から「スランプ」であるとメディアを含む周囲が報じました。

 

この時、イチロー選手はバットが振れなかったわけでも、投げることができなかったわけでもありません。

なのでイップスではなくスランプであったと考えられます。

 

しかし、そんなイチロー選手が高校時代、ピッチャーをやっていて、神様のような存在である先輩に対して投げることができなくなりました。

また、その状況がプロ野球入団後も続いたと語っています。

 

この当時は投げること自体ができなくなってしまっていたのです。

この状況に対して、イチロー選手は「イップスだった」と告白しました。

それぞれの原因とは?

イップスになる原因

イップスになる原因については、人それぞれではありますが、

  • 過去のトラウマ
  • 幼い頃からの生活環境
  • 日常での無意識の我慢やストレス
  • 自分に合わない指導

などがあげられます。

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スランプになる原因

スランプになる原因としては以下のことがあげられます。

周囲からの期待によるプレッシャー

「周囲の期待に応えなきゃ」と本来のスポーツを行う目的を忘れて、他人からの評価を意識してしまうとそれがプレッシャーになり、本来のプレーができなくなることがあります。

また焦れば焦るほど、ドツボにはまってしまいどんどん苦しくなってしまいます。

前日まで絶好調だったとしても次の日には急に何をやってもうまくいかなくなるスランプに陥るということもあります。

自分自身に納得がいかない

何事も始めたてのうちは毎日練習していればどんどんと上手くなり、上達するスピードも早いです。

そのため練習自体を楽しいと感じます。

しかし、長く続ければ続けれるほど、徐々に小さな成功では喜べなくなってしまったり、「これ以上なかなか上手くならない」と感じてしまいどこかで伸び悩む時期があります。

「もっと上手くなりたい」と思っても、上手くなればなるほど、自分自身の成長は感じにくくなくなってしまいます。

そのように納得いかない状況が続くとスランプに陥ってしまうことがあります。

必要以上に人と比べてしまう

人間である以上、他人と比べてしまうのは仕方のないことです。

しかし、それがあまりにも強くなりすぎると

「他の人は打っているのに自分だけ打てない・・・」

「自分は周りに比べて下手だ」

と感じてしまい、自分を否定してしまい、自分が他の人よりも劣っている焦りから自分を見失ってしまいスランプに陥ることがあります。

頑張ることに疲れてしまう

常に頑張っている人は、ふとしたタイミングでやる気の糸が途切れてしまうことがあります。

結果が出ないことが続くと、「これだけ頑張っているのに結果が出ない」と自分のセンスや実力を疑ったり落ち込んでしまいます。

また、常に一点集中で頑張り続けていると、視界が狭くなり、壁にぶつかってしまいます。

「頑張ろう頑張ろう」と思っていると視野が狭くなって何事も見えなくなってしまいますが、一旦頑張ることをやめて落ち着いてみると意外なところでスランプを乗り越える道が見つかるものです。

目標を見失ってしまう

人間の行動の原動力となるものは目標です。

何か目標があるからこそそれを達成したいと頑張れるものです。

しかし、この目標を達成してしまったり、見失ってしまうと、今までは頑張ってきたのに、突然、「何に向かって頑張ったらいいのか」と迷走してしまいます。

これがスランプに陥る原因にもなります。

イップスやスランプを抜け出すためには

向き合うだけでなく一度離れてみる

悩んでいる時期は頭の中がいっぱいいっぱいになって視野が狭くなっています。

一度離れてみることや休むことで、今まで見えなかったらものが見えるようになったり、違った考え方ができるようになることがあります。

趣味に思い切り打ち込んでみたり、温泉などリラックスできる環境で体を休ませたりすることで精神状態が楽になり、スランプを乗り越えられることがあります。

相談する

ある人の何気ない一言で気持ちが楽になり、スランプを乗り越えられたというのは良くあることです。

自分を客観視してくれる人からアドバイスをもらうことで、今までの自分にはない視点で刺激をもらうことができ、スランプを乗り越えるきっかけになります。

また一人で悩み続けることは精神的に自分を苦しめてしまいます。

心を許せる人に相談してみることも大切なことです。

まとめ

  1. イップスとスランプには①症状のあらわれる期間②動作プレー自体ができるかどうかに違いがある。
  2. 乗り越えるためには頑張り続けるのではなく、一度立ち止まって休むことも大切
  3. 相談することで乗り越えるヒントが掴めることもある