お悩み相談

【イップスお悩み相談】雪の上に立つと身体が硬直してしまいます…

 

相談者Aさん
相談者Aさん
・スキーをやっていますが雪の上に立つと怖くなってしまう
・指導者の人には「実力がないから」と言われ本当にそうなのか納得がいかない

 

今回はこのようなお悩みにお答えしていきます。

 

・恐怖心がどうしても拭えず硬直してしまう

・指導者には理解してもらえない

 

今まで何も恐怖心を感じずにできていたことが何かしらのきっかけでできなくなってしまうことがあります。

レベルの高い世界で戦うアスリートほど、プレッシャーや責任をおいながらプレーしていることが多いです。

人生をかけて本気でやっているからこそ思うようにプレーができないことは本人にとって何よりも苦しいことです。

 

しかし、そこに対して指導者の方が理解を示してくれないということがあるのも事実です。

 

今回は、プレーに対する恐怖心とそれに対する指導者の方への理解についてお伝えしていきます。

 

イップスの症状・原因は人それぞれです。

「こうすれば必ず克服できる!」といったものでなく、その人の状況に合わせたケアが必要になります。

あくまで参考にしていただければと思います。

 

雪の上に立つのが怖くなった

 

先日、このようなご相談がありました。

 

実際のご相談

私はフリースタイルスキーのスロープスタイルという競技の選手です。今は企業に所属し、海外転戦をしています。

今現在は遠征のためアメリカにいます。

私は?歳からスキーをはじめ17歳から本格的に競技を始めました。

競技を始めた頃はなんでもトライできたし恐怖はありませんでした。しかし、四年前くらいから急にスキーが怖くなりました。

絶対にできることも雪の上にたつと怖くて仕方がありません。

2011年から2016年までワールドカップも回っていました。

今はワールドカップに出るポイントがないためその下の大会から参戦しています。

私はオフの練習から逃げることがありません。しかしいざ雪の上にたつと怖くて体が硬直してしまいます。本当に辛いです。

今では職業でスキーもやっているし、なによりも、今までやってきているのに雪の上にたつと何かが蓋をしてしまうんです。

私は本当に強くなりたいです。でも本当は毎日が辛すぎます。

呼吸法や、イメージを何度もやったりしてみましたがうまくいきません。

怖いのはお前の実力がないからだ練習をしてないからだと罵られることもありますが、その事実も認めつつそこじゃない部分を知りたいのです。

辛いです。

スキーは私の人生でした。

正直生きているのさえ辛くなります。

私は練習から逃げませんからどうか、お力貸してください。

 

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
「なんとかしたい、でも体が思うように動かない」という苦しさが伝わってきます・・・責任感が強く自分に対して厳しい方のように感じられます

 

プレーに対する恐怖心を感じたら

 

無意識がいっぱいいっぱいになっているのかも

プレーに対しての恐怖心を感じる原因は、過去の失敗なのか、それとも本当はプレーをするのが嫌なのか、人によって違いますが、

自分自身でも気づかない何かが気持ちを塞ぎ込んでしまっているのかもしれません。

「やらなきゃやらなきゃ」と頭の中がいっぱいいっぱいになっている可能性もあるので、一度練習を休んだりすることによって心身を落ち着かせることをオススメします。

 

実際の回答

こんにちは。

ご相談いただきありがとうございます。

企業に所属され、海外でもご活動されているとのことですので結果が求められるプレッシャーなど環境による孤独感、不安なども抱えられているのではないでしょうか。

そんな中、スキーに対して恐怖を感じる日々が続き、辛く精神的に追い詰められている思いが伝わってまいります。

スキーに人生をかけ、周囲からの厳しい言葉にも耐えながらも自分自身と向き合い、努力を続けられているとのことですので理想とは裏腹に思い通りにいかないことが何よりも苦しいことでしょう。

心中お察しいたします。

ご相談の中で、Aさんはきっと自分に厳しい方なのだと感じました。

練習から逃げない、周囲の厳しい言葉も認めるという姿勢からは

「頑張らなければいけない」

「周囲の言葉も受け入れなければいけない」

という自分に言い聞かせて無理矢理にでも納得させるような思いが強いように感じられます。

心からなんかしたいという思いが強くスキーだけでなく周囲の環境に対しても不安や焦りを感じられているのではないでしょうか。

練習をし続けることでそのような不安や焦りをなんとかしようとするお気持ちもあるかとは思いますが

本当は辛い、逃げ出したいという気持ちを無理やり抑えつけて練習することは余計に心身を疲れさせ精神的な負担になりかねませんので、

一度心身を休ませる時間を作ってみてはいかがでしょうか。

休むことで心身ともに楽になり、「頑張ろう」「練習しないと」と頭がいっぱいいっぱいになっている状態から、本来のスキーを楽しいと感じる瞬間を思い出したり、今までとは違った考え方、観方ができるようになるのではないかと思います。

また周囲からは練習不足や実力不足と言われるようですが、そうではないように感じます。

これだけスキーに人生をかけて、辛い現状からも逃げずに練習を続けてこられているAさんですからきっと実力は申し分なく人一倍の努力を積みかせねてこられたのではないでしょうか。

ワールドカップを回っていたという実績をお伝えしていただいたことや力を貸してほしいというメッセージは、本当はもっと人に認めてもらいたい、人に頼りたいという気持ちの表れではないかと感じられます。

周囲が現状のAさんのことを認めてくれる環境ではないことから相談したり人に頼ることができずにご自身で抱え込まれていることがより不安や恐怖をより大きくしているのかもしれませんね。

日本人は我慢をすることが美徳とされてきましたので、辛いことも表情や態度に出してはいけず人に頼ってはいけないという考え方や観念をもつ方もおりますが、

現状について相談でき理解してくれるような人は身近にいらっしゃいますか?

辛いことや思うことがあれば相談することで吐き出し、自分を責めずにご自身の実力や努力を認めてあげることで心の内から楽になるのではないかと思われます。

乗り越えるためにはまず「受け容れる」ことが大切です。

受け容れるとは、悪いところも隠さずに認め理解し乗り越えるために向き合っていくことです。

なぜ今のような状態になっているのかその理由や原因を理解し、Aさんが心から納得し腑に落ちた時に乗り越えるきっかけが掴めるのではないかと思います。

四年前くらいからということですので、そこに何かきっかけがあったのか、それともAさんの自覚のないところに何か原因があるのか実際にお話を聞いてみなければわかりませんが、

海外から日本に戻られた時には、一度ご相談に乗らせて頂きAさんの乗り越えるお力になれれば幸いです。

 

思うようにいかないことは選手にとって何よりも辛く苦しいことです。

そこに対して理解してくれない指導者の方もいますが、それでどうしても辛くなってしまった時には相談できる人に頼ってみてください。

 

まとめ

・「やらなきゃ」と自分を追い詰めてしまうと体が動かなくなってしまう

・自分でも気づいていない何かがプレーを邪魔しているのかも

・自分だけで抱え込まずに相談してみることも大切