お悩み相談

【イップス お悩み相談】遠投はできますが近い距離が投げれなくなります…

 

相談者Sさん
相談者Sさん

・遠投は投げられるけど近い距離になると投げることができません・・・
・ベース間くらいの距離が苦手です。どうすればよいですか?

 

今回は、このようなお悩みにお答えしていきます。

 

送球イップスに悩む選手の中でも、近い距離が投げられなくなるという悩みを持つ選手は多いです。

プロの選手の中でも、バント処理や牽制が投げられずに苦労している選手もいるのです。

・近い距離が投げられない人は近い距離の人に言いたいことが言えない人

・目の使い方を意識すること

 

記事の信頼性

僕自身12年間野球をやってきてキャッチボールもまともにできないほどの送球イップスで5年以上悩んでいました。

しかしイップスに関する研究の中で、心と体の仕組み、脳のメカニズムなどを理解し、克服するための技術的なトレーニングを続ける中で今では恐怖心なく投げられるようになりました。

その経験をもとにイップスに悩む人の力になりたいと思い、現在イップス認定トレーナーとして活動していて日本イップス協会にも加入しています。

現在もなお研究を続けています。

イップスの症状・原因は人それぞれです。

「こうすれば必ず克服できる!」といったものでなく、その人の状況に合わせたケアが必要になります。

あくまで参考にしていただければと思います。

 

近い距離が投げられない

 

先日、このような相談がありました。

 

実際の相談

こんにちは。

私は高校2年生、捕手をしています。

私の症状が表れたのは中学三年生辺りからで、具体的な距離は分かりませんが遠投はできるのですが、ベース間辺りから投げれなくなります。

さらに、キャッチャーの防具をつけたら投げれなくなるような症状もあります。

更に、外野にコンバートされても送球がうまくいきませんでした。

肩力には自身がありました。

しかし、小学校から捕手をしているのですが、ピッチャーに返すのが雑だったかなということも今思えばあります。

どうすればよいか困っており投げれた頃の自分に戻りたいです。

長く申し訳ありません。

 

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
塁間くらいの中途半端な距離が一番投げにくいんですよね・・・

近い距離が投げられなくなる理由

投げれて当たり前というプレッシャー

普通の人からすると

近い距離=簡単

って思われて、「投げれて当たり前だろ」と思われるんですが、イップスで悩んでいる人からすると近い距離が一番難しい距離なんですよね。

簡単だからこそ外してはいけないというのがプレッシャーになって力が入ってしまったり、抜けてしまったりしてしまいます。

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
逆に難しいプレーのときだったら投げられるんだよね・・・

力加減が必要

遠い距離であれば全力で腕を振ればいいのですが、近い距離だとそうはいきません。

相手が取れる強さで調整が必要になります。

その力加減ができずに悩まされてしまうのです。

 

日々の我慢をなくす&目の使い方を覚えよう!

近い距離が投げられなくなる人の特徴として、「言いたいことを我慢したり、遠慮してしまう」ということがあげられます。

近い距離が投げられない人は、近い距離の人に言いたいことが言えない人でもあるため、日々我慢をしてストレスを溜め込んでしまいます。

そういった我慢が無意識のうちに脳に溜まっていき、イップスの症状として溢れ出てしまいます。

また、技術的な面では、「目の使い方」を覚えることです。

目の動きと体の動きは連動しているため、距離感を腕の振りで合わせるのではなく、目の使い方のコツを掴むことで調整すると投げやすくなります。

 

実際の回答

こんにちは。

Sさんご相談いただきありがとうございます。

中学3年生の頃から現在に至るまで投げることに悩まれているとのことで、長い間辛い思いをされてきたことでしょう。

投げれた頃の自分に戻りたいという言葉や肩力に自身があるという言葉からも、本当は野球が好きで能力が高いのにも関わらず、本来のプレーが発揮できず悔しいという思いが伝わってまいります。

得意であるのに思い通りに投げられないということであれば辛くもどかしいですし、

「どうすればいいのか」と不安や焦りを感じてしまいますよね。

心中お察しいたします。

Sさんの現状について、直接お会いしてお話ししたり、実際のプレーを見たわけではありませんので断言はできませんが、

もともと実力があり、できたらその頃に戻りたいということですから、現状の自分に対してネガティブに感じてしまい、

「何が起きているのだろう?」「投げられさえすればと現状の自分を受け容れられていないのかもしれませんね。

Sさんにとって現状の自分を受け容れることは認めたくないことかもしれませんし、辛いことかもしれませんが、イップスを乗り越えるためにはまずは「受け容れる」ことが大切です。

「受け容れる」とは良いところも悪いところも含めて隠さずに全てを理解し向き合っていくことです。

現状を受け容れなければ相談することも乗り越えるための努力もできませんよね。

もし現状誰にも相談できていないようでしたら、まずはありのままのご自身の現状を身近な人に相談をしてみてください。

技術的な話をするのは誤った認識をさせてしまいかねないので控えさせていただきますが、1つ言えることとしましては、「目の使い方」を意識することです。

人間の体の構造として、目の使い方と体の動きは密接に関連しています。

例えば、目をずっと正面に向けていると、体も早く正面を向くようになり、抜けたり、引っ掛けたりということに繋がりやすいです。

キャッチャーというポジションの性質上、正面を向いて投げる機会が多いですので、目の使い方を意識して、力を使わずに自然に体が動くことを試してみてはいかがでしょうか。

きっと楽に投げられることが実感できると思います。

多くのご相談を頂く中で、Sさんと同じように遠投など遠い距離は問題なく投げられるのに、近い距離になると投げられなくなるという例は多くありますが、

同じように悩まれる方の多くが人間関係においても近い距離感の人に言いたいことが言えないということが多いです。

Sさんももしかすると、日常の中で近い距離感の人に言いたいことが言えず、我慢をしてしまっていることがあるのではないでしょうか?

また自分では自覚がなかったとしても自分では気づかないうちに我慢をしてしまい、心の中に多くの葛藤を抱えてしまっているのかもしれません。

そのように我慢や不安、恐怖や緊張が積み重なり、溢れ出たものがイップスの症状として表れます。

文面からも心身がいっぱいいっぱいになっているように感じますので、時間をとってリラックスしてゆっくり休む機会を作ると、心身に余裕が生まれ楽になると思います。

当所でも無意識のメンタルトレーニングやキャッチボールでの指導も行っておりますので機会がありましたらお越しになってみてはいかがでしょうか?

少しでもお力になれれば幸いです。

 

精神面と技術面の両方からケアをして、本来の自分らしいプレーを取り戻しましょう。

イップスは正しいケアをすることで必ず乗り越えられるものです。

 

まとめ

・近い距離が投げられない人は近い距離の人に言いたいことが言えない人

・普段から言いたいことを我慢せずに吐き出そう

・キャッチャーはポジション的に正面を向く機会が多いから体が開かないように注意!