イップス

イップスになる原因は脳・心・身体の3つにあります【わかりやすく解説】

相談者さん
相談者さん
イップスはどうしてなるのでしょうか?
イップスになる原因について知りたいです。
またイップスを克服する方法も知りたいです。

今回はこのようなイップスの原因とは何か?というお悩みについて解説していきます。

 

「誰よりも真面目に練習もしているはずなのに、なんで自分だけイップスになってしまうんだろう」

 

そう考えて泣きたくなってしまったことはありませんか?

何が原因なのかわからないと結局自分のメンタルが弱いからだとか、技術不足だって自分を責めて落ち込んじゃいますよね。

昔の僕
昔の僕
せめて原因だけでもわかれば対処することもできるかもしれないのに…

そこで今回はなぜイップスになってしまうのかその原因について解説していきます。

本記事の内容

  1. イップスになる原因は脳・心・身体の3つにあります【わかりやすく解説】
  2. 脳と心と身体の3つの視点から原因を解説
  3. イップスを克服するには専門機関へ相談を

筆者について

現在、日本イップス協会に加盟しており、イップス認定トレーナーとして活動・研究をしています。

またその中でイップスになる原因やメカニズムについて知識を深めました。

僕自身ももともと学生時代に野球をやっている中でイップスになった経験があり、その経験から同じようにイップスに悩む人の力になりたいと発信をしています。

イップスに悩み、どうすればいいのかと辛い思いをしている人の参考になればと思います。

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
原因を理解して向き合うことでイップスは必ず乗り越えられます!

 

\\イップスってそもそも何?という方はこちらをお読みください//

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イップスになる原因は脳・心・身体の3つにあります【原因の解説と克服方法】

イップスの原因は・心・身体の3つ、そしてそれぞれのバランスにあります。

よりわかりやすく言うと頭と心と体です。

「イップスの選手はメンタルが弱い」
「イップスは下手な言い訳、技術不足」

などよく言われることがありますが、結論から言うと、メンタルが弱いわけでも技術不足でもありません。

 

頭(脳)と心(気持ち)と身体(技術)のバランスが大切で、3つ全ての対策があってこそイップスは乗り越えられるものです。

 

なぜなら脳・心・身体この3つのどこかに不具合があると身体は自然に動かなくなるからです。

例えば…

(頭)で「~しなければならない」と思っている時(練習しなければならないなど)

(本音)では「~したくない」と感じている

 

そうすると…自然に動かない

本来、自然に体が動く時というのは、心から

「これをやりたい」
「こうなれたらいいな」

と感じ、頭も心でも100%やりたいことに向かうはずです。

そして自然と感情がワクワクし体が勝手に動くものです。

ゲームや好きな遊びをやっている時は時間を忘れるほど夢中になって自然と体が動きますよね。

昔の僕
昔の僕
正直、僕は父親に野球をやらされている気持ちもありました…
イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
心では「あまりやりたくない」のに頭では「やらなきゃ怒られる」と考えていたんですね!

頭と心と体の向かう方向の矢印が同じであれば、自然な動きができ、パフォーマンスが発揮されるはずなのです。

 

しかし、この3つのうちのどこかに不一致が起きると体は不自然な動きになってしまいます。

 

どれだけ技術が高くてもやりたくないことをやっていては力は発揮されないですし、頭ではわかっていたとしても体がイメージ通りに動いていなければできません。

 

昔の僕
昔の僕
たしかに僕は「いいボールを投げたい」ではなく本音は「失敗したくない」と感じていました
イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
それはつまり、本心では「投げたい」のではなく「やりたくない」と感じていたんだね!

 

次に脳・心・身体のそれぞれの視点から見たイップスが起こる原因を説明します。

 

イップスの原因① 脳

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
脳の仕組みについて解説します!

 

失敗するイメージを持つと脳が失敗するように指令をだす

脳によりイップスが引き起こされる原因として「失敗するイメージを思い描いてしまう」ということがあげられます。

失敗している自分の姿をイメージすると脳はその映像を描きます。

 

ネガティブなイメージを思い描けば思い描くほど、脳が体の約60兆個の細胞に指令を出し、実際にそうなってしまうのです。

 

例えば…

野球であれば

  • 暴投するイメージを持つと実際に暴投してしまう
  • バントを失敗するイメージを持つと本当にバントを失敗する

日常生活であれば

  • 黒板で大勢の前で文字を書くときに失敗してはいけないと思うと震える
  • スピーチをするときに噛んではいけないと思うと自然に話せない
昔の僕
昔の僕
たしかに何も意識しない時はできるのに少しでも意識すると体が動かなくなってしまいます
イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
例えば、「高めを振らないように」ではなく「低めを振ろう」と意識する方が脳が低めをイメージいするのでうまくいきます!

 

できないことを無意識にできるようにする脳の仕組み

脳は本来、今まではできなかったことを練習を繰り返すことで無意識にできるようにしてくれます。

  • バットにボールを当たらない
    →だんだん無意識でもバットに当たるようになる
  • ボールを捕れない
    →集中しなくても無意識に捕れるようになる

これらは繰り返し練習を行うことで意識して行なっていることを無意識にできるようにしているのです。

 

ところがイップスは全く逆で今まできていたことができなくなってしまうのです。

 

これは脳がシステムエラーを起こし、正常に機能しなくなってしまっているからです。

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
緊張すると頭の中が真っ白になってしまうパニック状態のようなものです!

 

無意識の我慢やストレス、観念が積み重なりイップス症状に

そしてそのシステムエラー、パニック状態を引き起こすのが、

  • 「~しなければならない」という強い観念
  • 言いたいことが言えずに溜め込むなどの無意識の我慢
  • 外部からのプレッシャー
  • 日常の不安や緊張、ストレスの積み重ね

などです。

 

これらによって強いストレスを脳は感じているのですが、イップスになる人はそれに自分では気づかずに無意識で我慢してしまいます。

脳は強いストレスを感じているのに、自分ではそれが普通だと思い、我慢するのが当たり前になり、それは脳にどんどん積み重なっていくのです。

 

そして自分の中に溜めきれなくなって溢れ出るとイップスの症状になるのです。

 

昔の僕
昔の僕
野球部の先輩がとにかく怖くてどんな理不尽なことも我慢して耐えなきゃと思っていました…。父親や監督の前でもなかなか自分を出せずにいました
イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
この無意識の我慢や観念は「心」と関係しているので次に心の仕組みを見ていきましょう!

 

イップスの原因② 心

心とはその人の性格や感じ方、過去の生い立ちです。

イップスになる人も一人ひとりきっかけや性格、おかれている立場や環境などが異なります。

  • 性格の違い
  • チーム内での立場の違い
  • 選手自身の向上心の違い
  • 子供の頃からの教育・家庭環境の違い

あらゆるところで人によって違いが生まれます。

人によって性格も環境も全て違うので乗り越え方も違います。

 

自然に感じることを不自然にするとイップスになる

  • 好きなものを好きと感じる
  • 嫌いなものを嫌いと感じる
  • やりたいことをやりたいと感じる
  • やりたくないことをやりたくないと感じる

人間であれば当たり前のことですよね。

それを不自然に抑えつけようとするとイップスの症状としてあらわれます。

例えば…

  • 本当は違うと思うのに、場の空気に合わせて本音が言えない…
  • 本当は行きたくないのに付き合いだから行かなきゃ…
  • 本当は野球をやりたくない…
昔の僕
昔の僕
自分の気持ちに嘘をついてしまうことがよくあります…

 

イップスの語源であるYipには吐き出すという意味もあります。

 

「こんなこと言ったら恥ずかしい」
「こんなことを言ったら迷惑だろう」

そう考えてしまい言いたいことが言えず、自分の思いを吐き出せずにいると、その我慢や葛藤で頭も心もいっぱいいっぱいになってしまいます。

また、近い距離にボールが投げられない人は、近い距離の人間関係の人に言いたいことが言えないこと(吐き出せない)にも繋がっているのです。

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日本人特有の性格も関係する

日本人は古くから、食べるものも贅沢な暮らしも我慢をする、辛いことがあっても耐えて我慢をするというように我慢をすることがいいことであるとされてきました。

そのため無意識に我慢をするのが当たり前になってしまっているのです。

そして我慢に我慢を重ね、自分の心にフタをします。

その心にフタをして溜め込んでいる状態、吐き出せない状態がイップス症状につながるのです。

自分の心をコップだとすると…

  1. 我慢をし続けると心にどんどん水が溜まっていく
  2. 徐々にいっぱいになる
  3. 入りきらなくなったものが溢れ出る
  4. 溢れ出たものがイップスの症状としてあらわれる

 

イップスの原因③ 身体

イップスと筋肉の繋がり

人間は不安や恐怖を感じると身体が緊張します。

これは動物としての本能レベルで仕方のないことで、自分の身を守るために身体を硬くすることで敵から身を守っているのです。

つまり、外部からのプレッシャーが不安や恐怖となって、

「暴投したらヤバイ…」
「どうしよう…」

という緊張に繋がります。

昔の僕
昔の僕
「暴投しないように…」ばかり考えていて守っていても打球に反応できなかったりします

それによってフォームがガチガチになったり、手首か固まったような感覚になり引っ掛けたり、抜けたりというイップスを引き起こします。

またイップスになる人は、投げるときに無意識に息を止めてしまっている傾向があります。

人は緊張したときに息を止めるので、まさにイップスが緊張状態によって生まれているものということができます。

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技術不足もイップスの原因?

イップスには少なからず技術が関係する部分はあります。

当然、フォームに狂いがあればまともなボールは投げれません。

しかしながら、技術で乗り越えられるイップスは本当の意味ではイップスではない軽度なものです。

なぜなら本当にイップスで苦しむ選手は、練習でも試合でもフォームなどの技術に全く問題がなくプレーできているにも関わらず、

大事な場面になると急に思い通りに体が動かなくなってしまったり、そもそもそれ以前の動作ができなくなってしまう選手だからです。

例えば…

  • ボールを握ることが怖い
  • 投げようとすると途中で止まってしまう
  • 全くの逆方向に投げてしまう
  • 真下に叩きつけてしまう
昔の僕
昔の僕
気の許せる相手とのキャッチボールは問題なく投げらるのに、苦手な先輩などに投げると途中で腕が止まってしまうことがありました

また、野球というスポーツに限らず、楽器の演奏、医者のメス、プレゼンなどでもイップスは起こり得るということから、

技術が全くの無関係ではないものの、技術よりも脳や精神的な部分による原因が大きいといえます。

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
元々はできていたことであり、能力が高い人がイップスになることから、決して下手なわけではないといえます!
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身体の使い方が自分に合わないとイップスの原因になる

また、身体の使い方が自分に合わないことによってもイップスになることがあります。

身体の構造は人によって違います。

人それぞれ体の大きさも違えば関節の柔らかさも違います。

またコーチや監督による技術指導がイップスの原因になることもあります。

例えば、右投げの人と、左投げの人ではそもそも身体の構造が違います。

そのため同じ投球動作でも

  • 身体の捻り方
  • 力の入れ方
  • バランスの取り方

など大きく異なります。

そのためコーチが左投げなのに右投げの投手を指導すると自分の感覚とのズレが生じ、教わった選手は感覚がおかしくなるということもあります。

投球フォームで見れば、横回転で投げる選手と縦回転で投げる選手もいます。

監督やコーチなどの指導者は

「こう投げなさい」
「こうしなさい」

とたくさんのアドバイスをしますが、もし自分には合わないと感じた場合は取り入れないようにすることも大切です。

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
自分の感覚を一番大切にしよう!

 

また体の開きもイップスの原因となります。

 

野球の投球動作の中で、投げることに対する不安から、無意識に相手を早く見ようとし体が開きやすくなります。

その結果、突っ込んだ状態などバランスを崩してしまい、バランスを崩した状態でなんとか投げようと調整すると腕や指に力が入ります。

その結果地面に叩きつけてしまったり、抜けて暴投になってしまうのです。

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イメージと実際の動きにギャップがある

イップスになる原因として、頭で思い描いているイメージと実際の動きにギャップがあるということもあげられます。

頭では自分が理想とするフォームを思い描いているのに、実際には全く別なフォームになっていたりします。

例えば…

「サイドスローで投げてみて」と指示を出し本人がそれをやろうとしても、

オーバースローで投げる選手もいます。

本人としてはサイドスローで投げているつもりなのです。

自分の映像を見てイメージとのギャップに気づくのです。

昔の僕
昔の僕
僕も自分では横から投げるように意識したつもりが周りからは「全然上から投げているよ」と言われたことがあります

 

イップスを克服するには?

イップスは全ての選手が同じやり方で克服できるものではありません。

一人ひとりの状況に合わせて、どこに原因があるのかを寄り添う中でケアをする必要があります。

また一人で悩みを抱え込むことは余計に苦しくなり悪化することにも繋がりかねません。

そのため、まずは専門の機関などに相談することが一番です。

イップストレーナーNaoki
イップストレーナーNaoki
イップスは決して恥ずかしいものでも悪いものでもありません。一度相談してみましょう!

 

\\イップスでお悩みの方はご相談ください//

▶︎▶︎なぜイップス研究所ではイップスの克服が可能なのか

 

まとめ
  1. イップスの原因は脳(頭)と心と身体(技術)のバランス
  2. 脳…できていたことができなくなるのは脳の仕組みが原因
  3. 心…感じたことを吐き出せなかったり心にフタをしてしまうと溢れ出てイップスの症状にあらわれる
  4. 身体…自分に合わない体の使い方はイップスの原因になる

 

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